業者の選び方

ハクビシン対策

先に結論。追い出しと封鎖はセットでないと戻ってくる

対策グッズを探してこのページに来た方に、先に書いておきたいことがあります。

駆除の作業は3つの工程に分かれます。

「追い出し・捕獲」「清掃・消毒」「侵入口の封鎖」です。

封鎖をしなければ再発します。

忌避剤や超音波でできるのは、このうち最初の一部だけです。

グッズが無意味だという話ではありません。

出ていってもらうきっかけとしては役に立ちます。

ただ、それだけで終わりにすると、入口が開いたままになります。

数日後、数週間後に戻られた、という結果になりやすいのはこのためです。

全体像はハクビシンの見分け方と駆除にまとめています。

なぜ家に来るのか

理由は、餌と、入れる隙間です。

ハクビシンは雑食性で、果実や種子を好みます。

昆虫類、魚類、残飯なども食べます。

庭に果樹がある、生ごみを外に置いている、ペットフードを屋外に出している。

こうした条件が、その家に来る理由になります。

そして、入れる隙間があります。

農林水産省は、幅6センチ×高さ12センチ程度の隙間があれば屋内に侵入できるとしています。

駆除業者のホームスターは、一辺8センチの正方形、直径9センチの円形の開口部から侵入できると案内しています。

こちらは1社の案内です。

数値は出典によって違いますが、どちらにしても、思っているより小さい隙間です。

農林水産省は、通風口などから住居内へ侵入する場合が多いとしています。

壁の隙間の有無が、侵入されやすさに影響するとされています。

また、昭和30年代中頃から40年代後半にかけて建築された建物で、侵入率が最も高いとしています。

登る力があることも、理由のひとつです。

前足も後ろ足も丸い形の5本指で、分厚い肉球を持っています。

農林水産省は、この肉球を押し付けて挟むように上り下りするため、雨樋のような滑らかな素材の柱でも登れるとしています。

つまり、地面から届く高さだけを見ても足りません。

昼間はどこにいるのか

夜行性です。

国立環境研究所は、昼間は樹洞や岩穴、人家の屋根裏などで休憩するとしています。

ここが対策を考えるうえで大事な点です。

昼に姿を見ないことは、いない理由になりません。

天井裏にいる場合、日中は動かずに休んでいます。

活動が始まるのは、日が落ちてからです。

作業をする時間帯も、これを踏まえて決めることになります。

自分でできる対策

忌避剤を使う

駆除業者の害獣対策の窓口は、唐辛子に含まれるカプサイシンの匂いを嫌う傾向があるとしています。

これを使った忌避剤が市販されています。

匂いで居心地を悪くして、出ていってもらうという考え方です。

ただし、これだけで侵入口が塞がるわけではありません。

超音波装置を使う

ここは、装置を扱っている側の説明をそのまま書きます。

駆除業者の害獣対策の窓口は、超音波装置について1種類の音だけでは慣れてしまう可能性があると案内しています。

超音波が届く範囲にも限界があり、1か所に置くだけでは足りない場合があるとされています。

さらに、装置によって対象の動物が異なります。

ハクビシンに有効かどうかを、購入前に確認する必要があります。

売る側がここまで書いているという点は、正直に受け取ったほうがいいと思います。

置けば解決する、という種類の道具ではありません。

侵入口をふさぐ

ここが対策の本体です。

目安は、農林水産省の「幅6センチ×高さ12センチ」です。

見る場所は、通風口、軒下、屋根と壁の取り合い、配管まわりです。

先ほど書いたとおり、雨樋のような滑らかな柱も登ります。

高い場所の開口部も対象になります。

はしごを使う必要がある場所は、無理をしないでください。

塞ぐ順番には注意が必要です。

中にいる状態で出入口を塞ぐと、閉じ込めることになります。

天井裏で死んでしまえば、悪臭と汚染はかえって深刻になります。

しかも、ハクビシンは出産・育児に天井裏を使う場合があります。

国立環境研究所は出産期を3〜12月、産子数を1〜4頭としています。

農林水産省は繁殖期を1〜9月、出産期を3〜11月と推定し、ほぼ年間を通じて繁殖するとしています。

つまり、季節を問わず子がいる可能性があります。

出ていったことを確認してから塞ぐ。

この順番を守ってください。

寄せ付けない環境にする

果実、生ごみ、ペットフードを屋外に出したままにしない。

庭の果樹は、落ちた実をそのままにしない。

来る理由を減らすことも、封鎖と並ぶ基本の対策です。

グッズを買う前に、ここを見直してください。

費用がかからないわりに、効く部分です。

「弱点」として紹介されるものをどう見るか

弱点を探して対策を決めようとすると、うまくいかない場合が多いです。

匂いや音を嫌う傾向は、たしかにあります。

害獣対策の窓口はカプサイシンの匂いを嫌う傾向があるとしており、超音波を使った装置も売られています。

ただし、先ほど書いたとおり、慣れてしまう可能性が出典側にも書かれています。

決定的な一手として扱わないほうがいいということです。

嫌がるものは、出ていってもらうきっかけとして使う。

そのうえで、入れなくする。

この組み合わせで考えてください。

効果を保証する書き方をしている情報には、いったん距離を置いたほうがいいと思います。

やってはいけないこと

捕まえることです。

対策を調べていると、わなを買うという選択肢が出てきます。

しかし、許可のない捕獲は罰則の対象です。

東京都環境局は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になると案内しています。

わなを使うなら、先に申請が要ります。

栃木市では、捕獲開始の10日前までに申請書の提出が必要です。

わなは1日1回以上の見回りが義務づけられています。

ここまでの手間を考えると、封鎖に労力を向けたほうが早い場合が多いです。

捕獲については、自治体の制度を使えることもあります。

この点は後で書きます。

なお、「外来種だから自由に駆除できる」という説明を見かけたら、それは誤りです。

ハクビシンは特定外来生物には指定されていません。

法令の詳しい整理はハクビシンの見分け方と駆除にあります。

フンを見つけたときの扱い

対策の観点では、フンの場所が手がかりになります。

ためフンの習性があるため、糞は一か所に溜まります。

つまり、溜まっている場所がねぐらです。

国立環境研究所は、よく使う通路上の側溝や溜まり水にも糞をする場合があるとしています。

溜まり場と通り道が分かれば、侵入口を探す範囲を絞り込めます。

掃除については、衛生面への配慮が要ります。

農林水産省は、ノミやダニが付いており、それらが媒介する病気があるとしています。

体調に変化があった場合は、医療機関にご相談ください。

このサイトでは、症状や治療については扱いません。

フンが落ちているでは、他の動物との見分けを扱っています。

自分でやる範囲と、業者に任せる範囲

線引きの目安を書きます。

餌になるものを片づける。

これは自分でできます。

手の届く高さの隙間を塞ぐ。

これも自分でできる場合があります。

一方で、任せたほうがいい作業もあります。

屋根まわりなど、高い場所の封鎖です。

天井裏に溜まったフンの清掃と消毒です。

天井裏は足場がなく、姿勢の悪い作業になります。

中にまだいるかどうかの確認も、慣れていないと判断が難しい部分です。

順番を間違えると閉じ込めになるので、ここは無理をしないでください。

金額を左右するのは、主に封鎖する箇所の数と、その場所へ届くかどうかです。

何が金額を動かすのかは費用の考え方にまとめました。

見積書のどこを見るかはいい業者の見つけ方にあります。

自治体の制度が使えるか確認する

捕獲については、自治体の事業が使える場合があります。

制度の有無と条件は市区町村ごとに異なり、年度で変わることもあります。

ここでは、確認できた運用だけを自治体名つきで挙げます。

町田市は、アライグマ・ハクビシン防除事業として、わなの設置・捕獲・処分を無料で行っています。

ただし、わなの設置期間は最長3週間で、延長はできません。

船橋市はアライグマ・ハクビシン限定の捕獲用ワナを無料で貸し出しており、設置期間は最大8週間です。

横浜市は、住居内への侵入被害に限り、市契約業者による捕獲・回収を無料で行っています。

こちらは庭での目撃や池の被害が対象外で、一人当たり2週間まで、年1回限りです。

ただし、ここからが重要です。

捕獲は無料でも、封鎖と消毒は自己負担になる自治体があります。

目黒区は、箱わなの貸出と捕獲動物の回収費用を区が負担しています。

こちらは区内在住・糞尿被害の実在・立会いが条件で、年度1回限りです。

一方で、糞尿の清掃・消毒と侵入口の封鎖は自己負担で、事業者等へ依頼する必要があるとしています。

板橋区も、侵入路の封鎖、ふん尿の撤去、消毒を区の事業の対象外としています。

町田市も、消毒と侵入口の封鎖は自己負担です。

上尾市は、屋内への住み着き等で市が対応できない場合、防除業者への相談が必要で費用は自己負担と明記しています。

つまり、この記事の冒頭に書いた話と同じ構図になります。

捕まえるところまでは制度で済んでも、入れなくする工事は別に手配することになります。

お住まいの自治体に何があるかは、自治体の制度から確認してください。

金額は現場を見ないと出ません。まず、頼む前に確かめることを知っておいてください。

依頼する前に確認すること 現地を見ずに総額を出す業者は避ける。確認する点を6つにまとめています。

← ハクビシンの見分け方と駆除

出典

本ページは、上記各機関が公表している情報を株式会社ワールドリンクが要約・編集して作成したものです。 原文は各出典をご確認ください。 最終更新 2026-09-22。 制度や費用は変わることがあるため、依頼前に必ず各機関・業者へご確認ください。

依頼する前に確認すること

見積書のどこを見るか。6つの確認点